心の幸福に欠かせない二つの要素は「喜びと満足感」です。自分の行為を建設的に感じることは大切ですが、自分の人生での満足感を受け取ることも大切です。

その喜びと満足感が一体となって、継続的な幸福感を生むのです。

幸福とは人生のかなめです。古代ギリシャの哲学者が幸福と言うときには、単に建設的で明るい気分を指しているのではありません。そうではなく、幸福は充足感、つまり自分の潜在力を発揮し、自分がなりたい人間になっているという感覚と密接に結びついているのです。

その意味で、幸福な人は、悲しみ、喪失感、不安、欲求不満の時期を乗り越えることができるのです。確かに、そのような障害にぶつからない目標指向の人生を想像するのは難しいです。

しかし、人生を正しく歩んでいるという深い感覚、FXなど自分がやりたいことをやっているのだという感覚こそが、幸福を感じる要因なのです。

その意味では、哲学者の言う幸福の反対は悲しみではなく、むしろ一種の情動障害、つまり自ら人生でチャンスを見逃すのを許してしまう自分の存在、けっして本来の自分でなくても善しとしてしまうような自分の存在に対する、漠然とではあるがまん延している罪悪感のことなのです。

怒り、不安、意気消沈といった否定的な心の動きを体験することについては多くの論文がありますが、この種のいつまでも消えない罪悪感について書かれたものはほとんどないです。

パニック反応や怒りの爆発ほど劇的ではないですが、脳裏に焼きついて離れない心配の種という点では同じように有害です。毎日、毎週、毎月、仕事や恋愛関係のなかで、また個人的な成長過程において、自分を必要以上に謙遜していると感じていたら、そのうえに自信や自尊心を長続きさせることを想像するのは難しいです。

逆に、FXなど本当に充実した活動に没頭しているときには格別な満足感があります。そのような瞬間にはすべてが良い方向に進み、心理学研究家である私も他人の人生に意味のある一石を投じることができます・・・

これは遅々として進まない困難なFXトレーダー育成という仕事を、最後までやり遂げられるという確信です。同様に、困難なトレードアイディアの構築に成功し、決めたルールに沿ってそれを売買すれば、それが功を奏し、まぐれのトレードで同じ利益を得たのではけっして味わえない一種の幸福感が生まれてきます。

たまに見られる「うぬぼれ」ではなく、自分の選択の正しさに対する「やっぱりこれで良かったんだ」という確信としての自尊心は、哲学者が言う幸福の顕著な表れなのです。

なんとなくFXをすればこうした充足感が得られるというわけではありません

FXトレーダーは儲かれば快感を覚え、損をすれば苦痛を感じますが、一般のトレーダーには天職を追求する者だけが味わえる心の奥底での満足感や喜びがないのです。なぜなら、一般のFXトレーダーは利益が幸福をもたらしてくれると思っているからです。実際にはまったく逆の関係なのですが・・・

幸福を追求していると、人生における取り組みから恩恵を受けます。例えば、強引に異性を征服しても充実した恋愛関係という幸福は得られないし、宝くじに当たっても事業を築き上げた者だけが味わえる深い経験は得られません。それと同じで、なんとなくFXトレードで儲けてもトレーダーのキャリアアップにつながるメンタルコントロールのエネルギーにはならないのです。

利益というのは幸福の結果であって、幸福をもたらしてくれるものではないのです

残念ながら、多くのFXトレーダーは充足感には「つながらない」方法で為替相場を追っています。例えば、ナンパの達人が異性を追い回すように利益を追求しています。

うまくいくときもあれば、うまくいかないときもあります。ただ、努力の蓄積はまったくないのです。キャバクラの常連客がキャバ嬢と意味深な関係を築くのとまったく同じです。多くの場合、FXトレーダーはそうした脳裏に焼きついて離れない罪悪感を認識しています。

何時間も画面の前に座っていても利益などほとんど生まないばかりか、何の意義も満足感も得られないことに気づいているのです。必ずしも不安だったり意気消沈していたり、あるいは不満を募らせていたりするわけではないです。単に心がむなしいだけなのです。

幸福なFXトレーダーは見れば分かります。それは、取引時間外でもFXの研究に没頭し、その過程に充実感を見いだしているからです。

私はあるFX関連サイトのアクセス件数を毎日見ていたのですが、市場参加者が少ない週末に急増することに以前から気づいていました。結局のところ、取引時間中でなくても、活発な取引がなくても、FXが楽しいのでしょう。これがマーケットの常連たちの考え方です。

幸福なFXトレーダーは、為替相場のリサーチや理解に・・・翌日や翌週に備えることに・・・トレードの結果を見直してパフォーマンスを微調整することに・・・そして新しいアイディアや手法を生み出すことに、喜びを見いだしているわけです。

ひたむきなアーティストや研究に没頭する研究者と同じで、彼らにとっては平日だろうと週末だろうと関係ないのです。確かに、彼らの夜間や週末の読書量が増えているという話はあまり聞きません。単にトレードで儲けるだけでなく、儲けるためのプロセス全体に没頭しているからです。

取引時間中であるかないかに関係なくFXに没頭していると、自分は幸福を感じたいのだというのが分かるでしょう。すてきな異性と恋に落ちていると、その恋は単にその人と一緒に居る時だけでなく、自分の生活すべてを満たしてくれます。単に為替相場で儲けているだけでなく、Fxに熱中していると、FXに深い充実感を見いだすことができるのです。

翌週になったら役に立つ自己評価の訓練をしてみましょう

取引時間外にFXの勉強に費やした時間と、その間に何を感じたかを記録すると良いです。

新しいチャートパターンや手法のアイディアを思いついたときには、喜びを爆発させているでしょうか・・・自分を磨く努力をして腕が上がったときには、深い優越感や自尊心が生まれているでしょうか・・・為替相場を見極め、成績を向上させるために続けている努力によって自尊心や満足感が得られているでしょうか・・・

取引時間外では、取引時間中ほどにはFXについて時間を費やしていないのなら、おそらくFXはあなたの天職ではないです。朝9時から夕方5時までの間だけ宗教に時間を費やす教祖様など信頼できるでしょうか・・・

もちろん、あなたが今の段階でそうなっていないからといって「FXには向いていない」と言っているのではありません。今のあなたはまだFXを始められたばかりで、幸福体験をしていないからです。

自分のFX技術を向上させ、より良い手法を生み出すような活動に没頭できそうな時こそ、FXが本当に自分の一部になり、自分に幸福をもたらしてくれるのです。したがって、そうして没頭した状態を持続できるような得意パターンを見つけることができれば、あなたのFXトレードはほぼ成功したも同然です。

FXは素晴らしい仕事、潜在的に儲かる職業かもしれませんが、そう言えるのは、それが天職である場合に限られるのです。

多くのトレーダーは、充足感と自己満足とを混同しています。現状に甘んじることを恐れ、満足感を体験することに抵抗しています。その結果、自分の進歩に満足できず、欲求不満やその欲求不満がFXトレードに及ぼす影響にとらわれてしまうのです。

あなたも、これまでの進歩に満足し、先へ進むモチベーションを持続させることができるはずですが、そのカギになるのは、短期の目標だけでなく、長期の目標も設定することです。そうすれば当面の目標を達成した時点で満足感に浸りつつも、さらに大きな目標を熱心に追求することができるからです・・・

『FXの中で自分の幸せとやる気を作る方法』の解説ページです。